水俣病のたたかいは患者中心の民医連看護の実践そのもの

水俣病のたたかいは患者中心の民医連看護の実践そのもの01

水俣病のたたかいは患者中心の民医連看護の実践そのもの02


水俣協立病院、山近峰子総看護師長を招いて「水俣のたたかいを通して、民医連看護の原点を学ぶ」をテーマに講演会を茨城民医連看護委員会主催で行いました。

水俣病が認定されて55年が経過しましたが被害の実態が十分調査されていないのが現状です。2年前に熊本で水俣大検診が行われ、1044名の方が検診を受け、約9割の方に水俣病の症状がありました。講演に先立ち、大検診に参加した保健生協の2名の看護師から、水俣病に苦しんでいる方が未だ放置され、たたかいが続いている実態の報告がありました。

講演では山近さんの生い立ちを通して水俣病が語られました。加害企業チッソの城下町である水俣で海が水銀で汚染されても企業にものが言えないまま対策が遅れた環境や地域の中では差別や偏見が存在し、被害者が阻害されていた実態が話されました。貧しい暮らしの中で進学をあきらめ、看護師となり、職場でもいじめや偏見にあったこと。父親の訪問看護をきっかけに民医連に入職し、水俣病の子どもたちと出会い、学習を通して真実を知り、そして自分が何をすべきか気付き、自分の使命を確認できたことなどリアルに話していただきました。

常に命を大切にし、人権を守る立場で実践している民医連だからこそ真実が見え、感性が磨かれ、自分を成長させることができたのではないかと感じました。地域は違っていても民医連の実践に確信をもち、私たちにも勇気を与えてくれる講演会となりました。参加者は全体で62名。保健生協42名(看護・事務・組合員の方)の参加でした。

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